先週、娘の引越の手伝いに嫁さんと息子と一緒に１泊２日で行ってきました。
東濃→名古屋への引越だったのですが、１日目は引越業者の方が来て必要な荷物を運搬してくださり、私たちも細かい荷物を車に積んで新居へ行き作業をしました。

 

２日目は旧住まいの不要品（冷蔵庫・ソファーベッド・棚等）を業者が引き取りに来る予定で、息子は大学院へ行くとの事で名古屋のホテルで別れ、私と嫁さんと娘の三人で東濃へ戻りました。

娘はネットで業者を探して電話で依頼したのですが、大きめのソファーベッドがある事や処分料金の掛かる冷蔵庫があること等も伝え およその料金を聞くと、業者の方からは「全部で３～４万円で出来ます。一緒に引越で出たゴミも持って行きます。」と返事をもらいました。

 

業者が来る約束の時間前に到着し、少し時間があったので私はチョット買い物に出かけました。
買い物から帰ってくると、トラックが横付けしてあったので「業者が来たんだな」と思いながら部屋へ戻ると、嫁さんと娘の様子がおかしい・・・。
業者の男性が説明しているようだったけど、私を見ると「ギョッ！？」としたような表情をしました。
「どうしたの？」と聞くと、「今、説明を受けたけど予定の金額じゃ出来ないと言われた」との事。
業者に「いくら？」と聞くと「８万円」と言われ、思わず「高え～！」と言ってしまった。
何故そんな値段になるのか訊くと、「部屋が３階なので追加料金が掛かる」「冷蔵庫やソファーベッドを処分する費用が掛かる」などなど言い出した。
しかし３階に部屋がある事は申込みの時点で住所を言っているし、冷蔵庫やソファーベッドも処分すると言ってあるのに見積もり金額に入ってないとはどう言うこと！？

 

最初、嫁さんと娘の女二人だったので舐められたと思ったけど、今日中に部屋を明け渡す事になっているので、今さら断っても代わりの業者を探す時間も無く、交渉して大きいものだけ持って行ってもらう事で６万円になった。（これでも高いと思ったけど、あまりしつこくして帰られても困るので・・・。）

途中、２回ほど業者から「LEDシーリングライト２個とIHクッキングヒーター（２口）も持って行きましょうか？」と言われ、私が「持って行って売るの？」と訊くと、「あ、いいえ不要品で処分しますがどうですか？」と訊かれました。
実際は持って帰っても使う場所が無いけど腹が立っていたので、２回は「持って行かなくていい」と断りましたが、３回め訊かれたときに腹は立つけど持って帰っても邪魔だし「いいよ」と返事をしたら、「はい、責任を持って処分します」とニコニコしながら答えました。

 

３０分ほどで荷物の搬出が終わりましたが、私が「領収書と お宅の名刺も貰える？」と伝えると「わかりました」と言ってトラックへ戻ったけど、なかなか戻ってきませんでした。
しばらく経って戻ってきたけど契約書みたいな物を持ってきて６万円という金額と名前を娘が書かされました。
私も用紙をチラッと見たけど、非常に細かい字で書かれており読めないほどでした。
（これは多分、あとで苦情が来たときのためだと思います。）
でもこの用紙について業者からは内容説明等は何も無く、説明義務違反になると思います。

 

「それじゃあ責任を持って処分しておきますので・・・」と言って業者は出ていきましたが、名刺を見ると以下のように電話番号は携帯だし、住所は笠松町になっていました。

最初、名刺を見たとき「KADODE」という表記に見覚えがあったけど、廃棄物処理業者に依頼していたと思った私は、娘と嫁さんに「こういうのは地元の業者に頼んだ方が良い」と伝えました。何故なら”出張費無料”と書いてあっても実際に処分するのは業者がある市町村なので引き取り費用に加算されていたりするし、基本、住んでいる市町村に登録してある業者しか依頼できないハズなので・・・。
あと、名刺を見て不自然だと感じたのは、許可番号みたいなのが何も記されてない点・・・。

 

高山へ帰ってから「KADODE」について調べてみると、廃棄物処理業者ではなく不用品回収業者でした。
ＨＰ：https://kado-de.jp/

クチコミを調べてみると、いっぱいサクラのサイトがありました。
その中で利用者の本当のクチコミが書いてあるサイトがありました。
電話番号 0120966926/0120-966-926の情報：　https://www.telnavi.jp/phone/0120966926

↑　（追記）現在、上記サイトのクチコミは全て削除されている模様。

ここを見ると、本当に多くの人が迷惑を被っている事がわかります。
ほぼ毎日、苦情の書き込みがあるけど、それに対するKADODEの業者と見られる書き込みで「文句言うな」みたいなのもあったけど、今見たら削除されていました。

 

上記、KADODEのサイトを見ると、古物商の許可番号は６つ載ってるけど関東から西の２３のエリアで使い回ししてありました。
まあこれは2020年4月1日から古物商許可の許可単位が見直されたためＯＫなんですが、KADODEの岐阜エリアに登録してある番号は「第721010024120号」で、いろいろ見てたらこの12桁の番号の頭３桁は都道府県ごとに割り当てられているようで、「721」で始まる番号は岡山県でした。

しかし岡山県の古物商登録業者には「第721010024120号」という番号は見当たりませんでした。
また「第721010024120号」でネット検索すると「不要品買取センター」というのも数多くヒットします。
でもよく見ると、KADODEと内容が被っていました。
何でだろうと思ってたら、Yahoo の知恵袋で「KADODEは詐欺業者ですか？」という質問に対し同業者と思われる方が下記のような書き込みをしていました。

—— 書き込み ——

業者です、KADODEは、全国規模の会社などありません ネット広告不用品業者に電話で 客を紹介すると金銭契約まで募集して 客を●投げする会社のようです。 全国規模の会社などありません そのため契約金の内容によりますが 高額回収 いい加減な会社が多いです。

—— 書き込みここまで ——

「なるほど～」と思いました。
だから名刺も携帯電話だけで、住所もGoogleマップのストリートビューで見ると有限会社太双調理機という消えそうな看板を掲げた倉庫でした。（有限会社太双調理機というのは厨房機器の製造販売をしていたようですが、令和2年2月28日に廃業したようです。）

 

あと、上で「KADODE」という表記に見覚えがあると書いたけど、KADODEのサービスに遺品整理という項目があって思い出しました。
どこのTV局の番組だったか忘れたけど遺品整理の業者で紹介されており、番組スタッフから「大変ですね」と労われていたと思います。
私はTVで紹介されている業者が全て信用できるとは思ってないけど、信じる人もいるので要注意です。
そういえば過去に違う番組だったけど、遺品整理のぼったくり業者を取り上げてた番組もありましたね。
ただ業者名は出していませんでしたが・・・。

またKADODEのサイトには「不用品回収業者のぼったくりやトラブル事例！悪質業者の特徴と対策方法まで」というページまでありました。
まるで自分たちは まともな業者ですとでも言ってるようですが、書いてある中に「不用品回収に必要な許可」として「古物商の許可」と「産業廃棄物処理業の許可」の２つをあげ、「特に、１番目の許可証は一般家庭のゴミを回収するために必要です。これらの許可が無ければ、回収をすることも、処分することも出来ません。」とありますが、これは間違いですね。環境省のHPに古物商の許可では回収できないと書いてあります。
本当にとんでもない業者です。
環境省HP　該当ページ　https://www.env.go.jp/recycle/kaden/tv-recycle/qa.html

環境省のＨＰ内で、「不用品回収業者」で検索して貰うと「環境省_廃棄物の処分に「無許可」の回収業者を利用しないで …」と出てきます。

関係当局が指導か何かした方がいいんじゃないかと思います。

 

ネットでいろいろな情報を検索するのは簡単ですが、それが信用に足るものかは自分で判断しなければなりません。
クチコミでサクラのサイトがたくさんあったと書きましたが、こういうバイトも数多くありますので、いろんなサイトで良いことが書いてあるから大丈夫とは思わないでください。
サクラのサイトは大体同じ内容で書いてあります。あと、信用を得るために少しデメリットを紹介しているサイトもあります。

 

今回の件は非常に腹立たしいけど、娘にはいい社会勉強になったと思います。
自分も以前、NTTの代理店にひっかかった事がありました。
代理店としてNTTのHPにも登録してあったので信用したのですが嵌められました。
その会社は他の会社と合併・分離を繰り返して社名を変え、担当者も移動になっていなくなったとか・・・。
でもこれ以降、様々な勧誘にも当時の腹立たしい思いが蘇り、ハッキリと断る事ができるようになりました。
別に嫌われてもいい（良い人と思われなくてもいい）ので、自分の意思を伝えることが大事だと思います。
娘にも今回のことは教訓として、肝に銘じておいて欲しいですね。。。