飛騨高山 さんぽ道飛騨高山さんぽ道

高山祭の概要

 

一般に高山祭と言いますと、春の山王祭(4月14・15日)・秋の八幡祭(10月9・10日)を指します。
(これ以外にも、総社・愛宕・白山…等、高山市内の各神社でお祭りが有ります。)

 山王祭・八幡祭には、屋台の引き揃え・からくり奉納・獅子舞・雅楽の奉納・神輿行列・夜祭…等が行われます。神輿の行列は、裃(かみしも)を着た氏子の人たちを前と後に警護させて、獅子舞・大太鼓・雅楽・闘鶏楽(とうけいがく-通称:カンカコカン)・稚児行列と、厳粛な賑やかさを振りまきながら市内を練り歩きます。 
 

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夜祭は、4月14日・10月9日の夜行われ(雨天中止)、提灯を付けた屋台が市内を巡行します。夜祭には昼間見るような個々が持つ屋台の美しさはありませんが、高欄の金具が提灯明かりで輝き、光りの屋台となって幻想的な世界をつくり出しています。
からくり奉納は、春に3台(龍神台・三番叟・石橋台)、秋に1台(布袋台)が行われます。

地域山王祭・八幡祭は、大体高山の中心部を安川通りで南北に分け、南側が山王祭・北側が八幡祭の地域になります。祭で有名な屋台は山王祭に12台、八幡祭に11台が出ます。(ただし、少しでも雨が降りますと屋台は蔵から出ません。)

屋台蔵屋台を保存する土蔵として高山の屋台蔵にまさる蔵は他にはなく、かつて屋台を調査に来高された調査官が、「屋台よりも屋台蔵のほうが文化財としての価値が高い」と感嘆された話が残っています。観音開きの塗り扉によって屋台を中棟にして格納できるようにしてあり、大体間口5メートル・奥行7メートル・高さ9~10メートルの蔵に、高さ約8メートル・幅1.4メートルの扉が寸分の狂いもなく開閉します。こうした土蔵ができた由来は、高山という町が非常に火災が多く、幾つかの屋台が大火によって焼失したためです。現在高山にある屋台蔵25棟のうち15棟が明治以前にできたもので、最も古いのが上二之町の鳳凰台の蔵で天保5年(1834年)の建造と伝えられています。